開催実績2025

結果報告

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アワード受賞企業

ifia JAPAN / HFE JAPAN 2025

アワード受賞企業

最優秀賞 出展社の中で、製品、技術において最も優れた企業最優秀賞 出展社の中で、製品、技術において最も優れた企業

三栄源エフ・エフ・アイ株式会社

クッキングスタジオ風デザインが人気 試食通じ来場者とコミュニケーション  

 三栄源エフ・エフ・アイの今年のブースは、クッキングスタジオをイメージしたデザインとなっていた。あえて製品紹介用のパネル掲示は行わず、試食・試飲や実演を通じて来場者とのコミュニケーションを促すブースレイアウトとした。こうした展示が好評を博し、会期中は常に来場者でにぎわっていた。 同社は2年連続で最優秀賞を受賞したことについて、「大変光栄で、嬉しく思う。食品添加物の技術と感性の融合を通じ、お客様と食の新たな価値の共創を体現できた結果だと考えている。今後もお客様からいただいた声を新たな製品や技術開発に活かしていきたい」と語った。 展示テーマは「SEG Cookin Studio 共に創る明日の食卓」で、「新乳化技術」「彩り体験」「食品ロス低減」「調理プロセス改善」の各コーナーでは、ピッカリングエマルション、クチナシ色素、日持向上剤、酸化防止剤、香味油など同社の幅広い製品の魅力を五感で感じることができる展示内容となっていた。 また、ブース入口にはドリンクコーナーを設け、濃縮茶をお湯で薄めるだけで本格的なお茶になることを示す実演や、果汁20%のオレンジ飲料と無果汁のオレンジ飲料の2種類を提供し、どちらが果汁入りかを飲み比べてもらうイベントも実施した。同社の原料代替技術の高さから、無果汁飲料を果汁飲料と評価する声も多く聞かれた。このほか多数の試作品を展示した各コーナーも、実演を通じて商品開発のヒントとなる内容となっており、多くの来場者の関心を集めた。

製品力賞 出展社の中で、製品が特に優れた企業

築野食品工業株式会社

積み重ねてきた研究成果光る 米、米糠由来製品幅広く評価

 

 築野食品工業は、ライステロールエステルをはじめ、ライスマグネシウム、フィチン酸、フェルラ酸など多彩な米由来製品を紹介し、製品力賞を受賞した。展示会では、ライステロールエステルの呈味改善作用やフェルラ酸の脳機能改善作用について講演も行うなど、ブース外でも積極的にPRを行った。特にライステロールエステルは、添加することで塩味や甘味の増強、ボディ感の付与、植物性油脂の呈味改善・口どけ向上など1製品で幅広い活用が可能だ。 築野卓夫副社長は、「若い研究者の方々がとても頑張って、これまで細胞試験や臨床試験などで知見を積み重ねてきた結果だと思う。ブースも広報や営業、研究の人達が部門を超えて協力してデザインなどを考え、製品の魅力を伝えることができた。昔からものを作ることは得意だったが、若い研究者がたくさん入ってくれたことで機能研究をしっかりできたことが大きい。会社としても分析機器やラボの環境をいいものにしたり、社会人ドクターを推進することで研究に専念できる体制を整えていて、こうして得られた成果が今回の受賞につながったことを嬉しく思う。今後の研究開発の広がりにも期待したい」と語った。

オリザ油化株式会社

さくら乳酸菌中心に幅広く R&Dやニーズに沿う提案力

 

 オリザ油化は、昨秋上市した新素材「さくら乳酸菌」で製品力賞に輝いた。同品は、整腸・免疫・フェムケア・美容の4分野でエビデンスを保有しており、多彩な提案力で注目を集める。また、同社の人気素材「桜の花エキス」と組み合わせることでコラーゲン合成遺伝子発現促進なども見出されており、国内外への拡販にも期待が持たれる。 村井弘道代表取締役社長は、「今回受賞のきっかけとなったさくら乳酸菌が呼び水にもなり、当社の製品を総合的にお客様に評価していただけて大変嬉しい。また、セラミドの新たな免疫賦活作用を見出すなど、セラミドという一つの製品を追求している姿勢もみていただけているのだと感じる。お客様の要望に沿うために、一つの商品の持てる力を継続的な研究開発で見出すという掘り下げ方が『製品力』という形につながった。研究開発、企画、営業で努力を惜しまず取り組んできた甲斐がある。これは各部署の連携あってのことなので、〝製品力=組織力〟であると言える。そういった部分も合わせて評価していただけたことを非常に嬉しく思う」とコメントした。

技 術 賞SDG’s賞 製品・技術が特にSDGsに貢献できると評価された企業

マルサンアイ株式会社

豆乳のおいしさアピール 植物性で環境にも配慮

 

 マルサンアイは、豆乳のおいしさをアップさせた業務用製品「無調整豆乳濃厚タイプ」の紹介を行った。豆乳がサステナブルな原料である点に加えて、多様な微生物を活用した排水浄化システム導入で環境負担が少ない水処理の実施などが評価され、ifia初出展でSDGs賞に輝いた。 無調整豆乳濃厚タイプは、豆乳特有の青臭さを抑える独自の「大豆まろやか製法」や濃縮技術、大豆の品種選定により、良好なコクと風味を有する。ブースでは一般的な無調整豆乳との飲み比べのほか、同品をベースに植物性素材だけで仕上げたプリンや豆乳クリームのせスポンジケーキ等の試食を行い、濃厚ながらも滑らかな口当たりと満足感のある味わいに驚く来場者で常に賑わっていた。営業統括部・特販営業室の寺野博勝氏は「豆乳は青臭さや豆っぽさが気になるという方でも、無調整豆乳濃厚タイプはおいしかった、マイナスイメージが払拭されたという意見を多くいただいた」とコメント。また、26年上市予定の「豆乳パウダー」も好評とのことで、豆乳のおいしさを味わえる商品開発に寄与するべく、無調整豆乳濃厚タイプの利用拡大と、液体・粉末品に合わせた提案にも注力していく。

水産大学校/MSC Co., Ltd.

セレノネインの食品利用で注目 マグロの血合肉を有効活用

 

 初出展の水産大学校は、マグロの血合肉から抽出した強力な抗酸化成分・セレノネインのプロモーションとしてひらめき味わいストリートで同品配合のジェラートやかまぼこ、ナゲット、煎餅などを試食に供し、初日・2日目と行列の絶えない大盛況となった。 セレノネインは、赤身魚の血液や血合などに含まれる低分子セレン化合物。その研究の第一人者・山下倫明教授らは、原料として未利用資源であるマグロ血合肉に着目。独自開発のセレノネイン含有すり身や粉末を各メニューに配合した。特にジェラートは風味・色・香りに全く影響がなく、おいしく、ムダなく、日々の健康に利用できるSDGsを体現した逸品となった。山下教授は「本校で行っているセレノネインとまぐろ血合肉の実用化の取り組みをご紹介した。冷凍まぐろ肉は刺身商材として取引されるが、血合肉は肉色が赤黒く、品質劣化が早いため、食用には十分に使われていない。この部位は低酸素環境下で持久力を担う筋肉にあたる。セレノネインはミオグロビンの二価鉄に対して抗酸化能を発揮していると推定される。セレノネインを含有する食品を作っていきたいと今後の意気込みを語った。

技 術 賞技術賞 出展社の中で、技術(研究・開発)が特に優れた企業

株式会社キミカ

アルギン酸・PGA 多彩な作用提案 麺の品質改良に注目集まる

 

 技術力賞に輝いたキミカは、国内唯一のアルギン酸・アルギン酸エステル(PGA)メーカーとして行ってきた製品づくりや、その多様な品質改良作用が評価され、来場者の投票を集めた。ブースは青と白を基調とした高さのあるデザインで、解放感があり来場者が入りやすい造作であった。 今回はアルギン酸の基本物性をはじめ、パンや麺、プラントベースフードへの応用など、分野ごとのアプリケーションを提案。またPGAを利用した多様な食のソリューションを紹介し、その一例として、中華麺やうどん、焼きそば麺などの食感維持や茹で伸び抑制に好適な製剤「昆布酸561」「同562」を展示した。さらに麺の茹で時間短縮に効果的な「昆布酸ぱぱっと」も提案した。取締役専務執行役員技術開発本部本部長の宮島千尋氏は展示を振り返り、「アルギン酸やPGAの多彩な作用を来場者にお伝えでき、特に麺類の品質改良は注目度も高かった。今後もユーザーの皆様の課題を解決する提案を進めたい」と述べた。同社はこのほかにも、血糖値上昇抑制や血中中性脂肪濃度の上昇抑制効果を持つアルギン酸カルシウムを展示し、天然海藻由来の機能性素材として注目を集めた。

株式会社カネカ

還元型CoQ10 健康機能など研究注力 肌のターンオーバー維持で届出受理

 

 カネカは長年、還元型コエンザイムQ10の研究開発に注力し、同素材の量産化、バルクおよびソフトカプセルにおける安定化技術のほか、健康機能性においても臨床試験で有効性を多数見出してきた。近年の研究では、健常女性が本製品を経口摂取すると肌のターンオーバーが改善され、角層の水分量が増えることが明らかとなった。このデータにより〝肌のターンオーバー維持〟をヘルスクレームとする機能性表示食品が業界初で受理された。 同社の佐藤拓民氏は受賞のコメントで「当社の還元型コエンザイムQ10は約20年の歴史があり、多くのエビデンスを蓄積している。肌に関する臨床試験で機能性が認められ、また消費者庁に受理されたヘルスクレームの〝肌のターンオーバー〟が業界初ということで、今回の展示会で研究成果を紹介した。本製品は、生きるために必要な成分であり、よりベースメントなサプリとして啓発し皆様の健康をより支えていけるように今後も展開を活発にしていきたい。 今回の受賞も一つの契機とさせていただき、活用したいと考えている」と喜びを表した。

ベストPR賞 出展社の中で、プロモーションにおいて特に優れた企業

小川香料株式会社

香料のおいしさと機能性打ち出す 市場ニーズ先取りし提案

 

 大きなバルーンが目印となった小川香料のブースは、開放的な展示スペースと中央のカウンターでの試食・試飲が多くの来場者を集めた。同社はユーザーの抱える課題に香料の「おいしさ」「機能性」の両面からアプローチ。炭酸感を強めるフレーバー使用の飲料、ホエイの風味をマスキングしたプロテイン飲料のほか、トマトペーストやタラコを代替素材に置き換えたソース、カカオ感をエンハンスした準チョコレートなど、複数のジャンルにわたり具体的な提案を行った。 また、香りを通じた日本の魅力発信・国内農林水産業の活性化を目指す活動「SenceJAPAN」について、各素材にまつわるストーリーや国産素材のフレーバーを紹介。既存ユーザーからも同社の活動について深く理解する機会になったと評価された。 ベストPR賞受賞に際し、ブース責任者である同社の三浦健司執行役員は、「今回の展示では、市場環境の流れを先取りして提案したことや、パネルなどの説明でお客様とのコミュニケーションが活発に行えたことがご評価いただけたと考えている。原料高は今後も続くと予想されることから、引き続き課題解決型の提案を行っていきたい」とコメントした。

森永製菓株式会社

目を奪うブース造りで脚光 2年連続の受賞に

 

 森永製菓は、南2ホールの機能性表示食品開発パビリオンのエリアにおいて4小間で紫色の館を彷彿させるイメージ感で機能性素材「パセノール™(パッションフルーツ種子抽出物)」を出展、2年連続のベストPR賞を受賞し、大きな注目を集めた。 出展担当者の松井悠子氏は「ベストPR賞をいただきまして誠にありがとうございます。 このたびの受賞は、パセノールを多くの方に知っていただく重要な機会となり、また私たちにとっても大変光栄なことと思っている。パセノールはさまざまな展示会で展示を重ねるとともに、内容も進化させてきた。ご紹介できるエビデンスも増えており、今回も新しい情報をご案内できたことをとてもうれしく思う」と感謝を述べた。 パセノールの機能性成分であるピセアタンノールは当初、美容関連素材として事業展開してきたが、昨年のifia/HFE2024開催直前にサーチュイン遺伝子の発現の増加という臨床試験結果を発表し、食品業界から大きな脚光を浴びていた。同社では今後も中国、台湾、米国の展示会に出展予定で、世界各国にパセノールをアピールしていく。

審査員特別賞 出展者の中で、出展品目の可能性が特に優れた企業

昭和化学工業株式会社

キャロブ加工品 チョコ様風味に好評価 カカオ高騰で来場者が注目

 

 昭和化学工業は、価格高騰が問題になっているカカオ、米に係る新商品2品を紹介した。いずれもタイムリーな製品だったため、来場者を惹きつけた。特に大々的にピーアールしていた「チョコアップ」は、サンプルの試食を行っていたこともあり、アワード審査員の関心を引いた。 チョコアップはキャロブパウダー、糖類などを原料とする。同品を使用すると、カカオマスの使用量を減らしても、呈味ラストに持続性のある余韻とボディ感を付与することができる。アワード審査員も「チョコ様の風味がすごい」と太鼓判を押したことで審査員特別賞に輝いた。 同社は受賞について「原料が逼迫する中、当社の糖加熱技術により生成される呈味や香味によって、お客様の製造工程をそのままにプラスするだけでおいしくなるという便利な素材が好評を得たと思う。これからも製品力やアプリケーション力を高めて食品業界に貢献していきたい」と語った。もう一つの出展製品である「ふっくらキープHG」は、醸造酢と糖類を使用した炊飯用調味酢で、米飯に粒感・ほぐれ感を付与する。時流に合った製品だったため、こちらも来場者の注目を集めた。

レッテンマイヤージャパン株式会社

不溶性食物繊維の可能性追求 品質改良剤用途で提案

 

 審査員特別賞を受賞したレッテンマイヤージャパンは、不溶性食物繊維の豊富なラインアップや食品への品質改良効果が評価を得た。近年水溶性食物繊維の人気が高まるとともに、消費者の食物繊維に対する健康的なイメージが浸透してきている。特に不溶性食物繊維に関していえば、素材感の付与や保形性の向上など食品の品質改良効果も期待できる。今回の出展では、グラノーラ、スムージー、グルテン・エッグフリーパンの3品の試食を行い、来場者に効果を体感できる工夫を行った。一般的に不溶性食物繊維はザラザラとした食感のイメージをもたれるが、実際にはなめらかさを維持しながら物性を改良することもできる。そうしたイメージとの差を体感した来場者からは不溶性食物繊維の可能性を知ることができたと好評であった。 また、同社が展示した不溶性食物繊維素材は、そのほとんどがアップサイクル素材となっている。食品の捨てられてしまう部分をうまく活用し、その特徴を活かした提案を行っている点において審査員から高い評価を得た。担当者は、「試食などで分かりやすく不溶性食物繊維のメリットを伝えられた」と手ごたえを述べた。

ifia JAPAN 永年出展30年企業

伊那食品工業株式会社

寒天の発展を体感した30年 用途開発の起点に

 

 伊那食品工業は寒天が持つ多彩な作用を紹介しつつ、寒天とその他の増粘剤・ゲル化剤を組み合わせた製剤を提案した。 初回からifia JAPANに参加する取締役営業本部長の湯澤正芳氏は30年を振り返り、「寒天の用途開発の起点としてifiaを活用してきた。古くは和菓子を中心に利用されてきたが、1990年代以降、和菓子以外の食品、医薬品や化粧品にも利用が拡大した。その発展を支えたのがifiaで、寒天の特性を伝えながらその場でご意見をいただき、研究や営業に活かしてきた背景がある。毎年出展することでご縁を積み重ね、次世代に繋げていけると感じる」と話す。

味の素株式会社

限りある食資源を有効活用 地球や社会の課題解決

 

 味の素は初回となるifia JAPAN 1996で独自の酵素製剤「アクティバTG」を出展して以降、毎年そのときどきの業界の課題にあわせたソリューションとして調味料や酵素製剤を紹介してきた。 今年のブースでは、現在の最大の課題である「限りある食資源の代替」に向け、「おいしさソリューション」を提供。うま味素材と同社独自素材の組み合わせによる「チーズテイスト調味料」「牛肉テイスト調味料」「ラード感アップ調味料」3製品を、アプリケーションとあわせて紹介した。同社では今後も地球や社会の課題解決に貢献する提案を進めていく。

井村屋フーズ株式会社

「B to B」企業の認知高めた 繋がり広がる好機

 

 井村屋フーズは、同社が得意とする植物素材などをピーアールした。 同社は出展を続けた思いや成果について「30年に渡りifia JAPANに出展してきたことで多くの企業と事業に取組むことができた。なによりも多くの顧客と繋がりを持つ大切な機会となった。幸いにも『井村屋』は『あずきバー』や『肉まん・あんまん』を製造・販売している会社として認知されているが、出展を続けたことで「BtoB」企業として原料素材やOEM、ODMを事業としている当社を認識してもらえた。今後もifiaJAPANを通して、顧客との繋がりを大切にし、一層の企業努力をしていきたい」と語った。

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