開催実績2023
結果報告
アワード受賞企業
ifia JAPAN / HFE JAPAN 2023
最優秀賞 出展社の中で、製品、技術において最も優れた企業
伊那食品工業株式会社
触れて・見て・味わう展示
伊那食品工業は、試食や触れるゲルの見本、パネルや動画など、触れて・見て・味わう対面ならではの効果的な展示を行った。新製品「ウルトラ寒天TR」や「ウルトラ寒天SV」、ミネラル豊富な海塩「ぬちまーす」、食塩を含まない大豆粉末調味料「酵豆粉」などを展示し、多くの注目を集めた。従来の寒天よりゼリー強度が低く特徴的なゲルを作る「ウルトラ寒天SV100」と「ウルトラ寒天TR100」を初披露した。世界最多種類のミネラルを含む沖縄の海塩「ぬちまーす」の業務用商品については、今夏を目処に同社より本格販売を開始。同品の特長を説明した。さらに、大豆と米を発酵・熟成、粉末化した食塩を含まない調味料「酵豆粉」は最終商品の風味向上、マスキングに貢献する素材としてPRした。このほか、プラントベースフードの食感改良に貢献するこんにゃく素材や、冷凍食品のおいしさ向上に貢献する製剤などを多彩に展示し、多くの来場者が足を停めた。
製品力賞 出展社の中で、製品が特に優れた企業
エー・ディー・エム・ジャパン株式会社
天然由来製品豊富に展示
エー・ディー・エム・ジャパンは、大豆やエンドウを原料とした植物性たん白素材やキャロブシロップ、天然素材を用いたシトラス系香料など多彩な製品を紹介し、製品力賞に輝いた。製品を効果的に活用した植物性ミートやグラノーラ、飲料などさまざまな試食を配布し具体的な応用方法を提案した。 ブースでは、植物性たん白素材を用いたプラントベースそぼろや植物性ミルクなどの試食・試飲を通して製品の魅力を効果的にPRした。このほか、レッドワインフレーバーやレモンフレーバー、スピリッツブースタフレーバーなどの天然由来の香料や各種素材を組み合わせノンアルコール飲料を提供。多くの来場者が関心を寄せた。
ユニテックフーズ株式会社
DHA・ヒドロキシアパタイトが評価
ユニテックフーズは、DHA粉末や食品グレードのヒドロキシアパタイトをアピールした。ブースは常に人が絶えず、その人気がうかがえた。同社が販売する「DriphormHiDHA50」、「同360」は、豪NuMega社から輸入する製品。特許取得済のマイクロカプセル化技術でオメガ3脂肪酸を粉末化し、酸化に対する保護や官能評価安定性が強みだ。一方「クリアアパタイト」は、バイオアパタイト社(滋賀県彦根市)が製造する卵殻由来ヒドロキシアパタイト。歯表面の着色物質の吸着やバイオフィルムの吸着、口腔菌の吸着・不活性化、歯表面の改質・エナメル質修復等の機能が期待できる。
技術賞 出展社の中で、技術(研究・開発)が特に優れた企業
DM三井製糖株式会社
課題解決をサポート
技術力賞に輝いたDM三井製糖は“脳の持続エネルギー〞や“食物繊維で歩留まりアップ!〞など各製品のコピーをブースに大きく記載し、食品開発の悩みにアプローチする空間を作った。ボタニカルな色味で開放的に仕上げ、来場者の目を引くバルーンも掲げた。展示製品は、持続的なエネルギー源となる「パラチノース」、大豆臭などのマスキングに効果的な「さとうきび抽出物」、プラントベースフード(PBF)の食感改良に役立つ「バンブーファイバー」など。特にさとうきび抽出物とバンブーファイバーはPBFの開発を検討する来場者の注目を集めた。
森下仁丹株式会社
シームレスカプセル技術に注目集まる
HFEの技術力賞を受賞した森下仁丹は、HFE会場の真ん中辺で4小間を展開した。 同社は「銀粒仁丹」、「ビフィーナ」等コンシューマー商品を展開しているが、近年はシームレスカプセルや機能性表示食品対応素材などのBtoB分野も好調で、ブースでは皮膜にさまざまな機能を持たせることができるシームレスカプセル技術に加えて、ローズヒップエキスやサラシアエキス、カシスエキスポリフェノール等の機能性表示食品対応素材を紹介した。
ベストPR賞 出展社の中で、プロモーションにおいて特に優れた企業
三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
課題解決をサポート
三栄源エフ・エフ・アイは、来場者に伝わりやすい展示コンセプトで見事にベストPR賞に輝いた。展示テーマは「食の未来を創る~ソリューションライブラリー~」で、「食品開発者が課題を解決するための図書館」を表現した。SDGsカラーを基調とした配色で全体のイメージを構築。開かれた3冊の巨大な本を模した展示でスペースを有効に活用し、“ライブラリー感〞を表現していたのがユニークだった。「3冊の本」には、「おいしさ×栄養と健康」「おいしさ×持続可能性」「食品添加物×課題解決お茶×分析力」と幅広い視点で食品添加物の役割や重要性、同社の課題解決力がわかりやすく紹介された。
オリザ油化株式会社
13素材20ヘルスクレーム取揃え
オリザ油化は、HFEのベストPR賞を受賞した。同社が開発した機能性表示食品対応素材は年々製品数が増え、今年は13素材20ヘルスクレームとなり、展示会場でも来場者の注目を集めた。同社では機能性表示食品に対応する素材を多数取り揃えており、直近ではこめ油も受理され、拡販に注力している。また今年は、「睡眠の質の改善」と「物事をやり遂げるのに必要な意欲を維持する」機能を併せ持つサフランエキスの「サフリープ」を新商品として紹介した。
審査員特別賞 出展者の中で、出展品目の可能性が特に優れた企業
日本製紙株式会社
豊富なレシピ提案
日本製紙は、セルロースナノファイバー「セレンピア」の機能性を押し出しつつ、粉末セルロースやCMC、ステビアといった自社の素材を紹介した。統一感のある小間作りと豊富なレシピ提案も評価を得た。今回、特に審査員の評価を集めたセレンピアは、保水性や保形性に優れ、食感や物性改善に適していることに加え、温度による粘度変化やネバつきなどがないため使いやすいことが特徴。会場では、最近高騰が続く卵の一部代替、ローカスト代替についても提案した。
愛媛製紙株式会社
柑橘由来セルロースナノファイバー
今回初出展で審査員特別賞に選ばれた愛媛製紙は、柑橘由来高機能ペースト「MaCSIE」で注目を集めた。同製品は、愛媛特産柑橘の搾汁後の残渣をペースト化したセルロースナノファイバー素材で、微細な組織特有の物性効果や安定性に加え、原料である柑橘由来の風味や機能性成分もそのまま含まれ、さらなる応用研究が期待されている。食品、化粧品などへの利用を目指し、地場の農産物を活かした環境にやさしい素材として紹介された。
東海物産株式会社
調味料から健康機能性
東海物産は、かねて取り組んできた「健康機能性調味料」開発の成果として、抗疲労や認知機能対策で注目のイミダゾールジペプチド(カルノシン/アンセリン)をはじめ、ケルセチン、GABAなど近年市場ニーズが高まる成分を含有した野菜エキスパウダーなど独自に抽出・精製した素材を中心に展示を行った。調味料で長年培った技術が機能性素材開発に活かされている点が高い評価を得て審査員特別賞に輝いた。